食虫植物を使ったツノガエルのテラリウム制作ノート【アマゾンツノ】

ツノガエルのためのテラリウムの作り方シリーズ。

今回は食虫植物である「ウツボガズラ(ネペンテス)」をメインに据えたテラリウムを作ってみましたので、その制作過程および作り方を紹介します。

スポンサー

完成したテラリウムのフォトギャラリー

完成写真はこちらになります。

ツノガエルのテラリウム水槽

ツノガエルのテラリウム水槽

今回は食虫植物である「ウツボカズラ」をメインに使ってみました!

「食虫植物!?」と思うとかなり難しいように思えますが、意外にもテラリウムとの相性が良い植物でした。

作成に必要なモノ

テラリウム制作に必要なモノ

今回のテラリウムで使用したアイテムはこんな感じ。

  • ケージ(グラステラリウムナノキューブ)
  • 軽石(ハイドロコーン)
  • 園芸用の鉢底ネット
  • 造形剤(造形くん)
  • ソイル(スドーのフロッグソイル)
  • コケ(ホソバオキナゴケ)
  • 食虫植物(ウツボカズラ/ネペンテス)および観葉植物
  • 園芸用コルク

今回は一般的なテラリウムの基本アイテムで、ウツボカズラ以外は普通のテラリウムと同じです。

ケージ

グラステラリウム、前面がフルオープンしてメンテナンスしやすい

今回もエキゾテラの「グラステラリウムナノキューブ」を使います。

通常のソイル飼育だと一週間に一度くらいのエサやりにしかケージを開けませんが、テラリウムだとコケと植物のために定期的な霧吹きを行います。

なので多少値は張りますが、前面がパカパカするケージの方がメンテナンスに向いておりオススメです。
メンテ時間考えると絶対得です

関連「グラステラリウム ナノキューブ」レビュー!使い勝手など!

造形剤

極床「造形君」

造形剤というと粘土や発泡スチロールのようなモノを思い浮かべると思いますが、簡単に言ってしまえば「固まりやすい土」です。

水と混ぜることで粘土状になりますのでそれを盛り付けて、乾いたらしっかり地形が出来上がる感じですね。

実は制作当初は「スドーのクリエイトソイル」で始めたのですが、思ったより柔らかく使いにくかったので途中から「ピクタの造形君」に変えています。

そちらで悩んでいるなら造形君の方が作りやすいと思います。(どっちでもまぁ可)

土を盛り盛りにするようなレイアウトなら2パックぐらい買っておくと良いかなと思います。
(今回は6Lぐらい使いました)

ソイル

フロッグソイル

「ソイル」は水草育成用の水中でも崩れにくい土です。

程よい通気性で植栽する草にとっても栄養になるのでテラリウムでも便利アイテムです。

スドーの「フロッグソイル」を使っていますが、熱帯魚用のソイルが余っているならそちらでもOK。

ただパウダー状や超小粒タイプは通気性が良くないので避けたほうが良いです。

コケ

オキナ苔のコケアソート

テラリウムの緑を彩る涼しいアイテムとしてコケは定番ですね。

園芸店で「コケアソート」として売られているモノを購入してきたのでそれを使っています。

中身は「ホソバオキナゴケ」だと思います。

ホソバオキナゴケはシラガゴケ科の丈夫なコケなので踏まれやすいツノガエルには相性がバッチリです。
(同じくアラハシラガゴケも良いですね)

園芸用コルクとか石など

バージンコルク

デコレーションアイテムとして今回は「園芸用コルク(バージンコルク)」と熱帯魚用の「流木」を使いました。

そのほか作りたいレイアウトや好みに応じて、用意してみてください。

そのへんの石でも良いですが、どんな液体がかかっているかも知れませんし生体への影響を考えるなら熱帯魚用に市販されているのがベターだと思います。
他人の土地から採集しないコト!!

ウツボカズラ

園芸店で売ってたウツボカズラ

今回のテラリウムの主役として「ウツボカズラ」という食虫植物を使っています。
(正式名称:ネペンテス)

食虫植物というとムシを与えないといけない気がしますが全くそんなことはなく、無しでも元気に育ちます。(逆に与えすぎの方がダメ)

実は食虫植物、栄養の少ない環境でも生存できるように虫など外部から栄養を取ろうとした植物たちなので、土からの栄養をほぼ必要しません。

加えてコケのように湿度の高い環境を好むので、テラリウムとは相性バッチリ

ネペンテスは色々種類があるのですが、適当に園芸店で売られていた小振りな株を使っています。

種類によってはより小ぶりなタイプやウツボの形がより可愛いタイプもありますので、面白そうですね。

作り方・制作手順

軽石を敷く

テラリウム製作中、ケージに軽石を入れている様子付属の背面ボードは外してある

まずケージの一番下に軽石を敷きます。

軽石で一番下を確保することで、通気性を良くします

そうすることでカビなどの悪い菌が増えるのを防止しつつ、根ぐされも起こりにくくなります。

今回はハイドロカルチャー用の「ハイドロコーン」を使っていますが、通気性が確保できれば何でもOK。
園芸用の軽石も粒の大きさが丁度良ければ構いません。(軽く水洗いすること)

1cm~1.5cmぐらい敷けばOKで、あまり敷きすぎると土を盛る場所が無くなってしまうので注意。

鉢底ネットを敷いてソイルを敷く

テラリウム製作中、鉢底ネットをカット

軽石を敷いたら鉢底ネットを敷いた後、上からソイルを敷きます

鉢底ネットを敷かなくても良いのですが、敷いたほうがハッキリ分かれるので通気性を確保することができます。
(レイアウトのリセット時にも楽です)

ソイルも軽石と同様、敷きすぎると造形剤を盛れなくなってしまうのでほどほどに。

テラリウム製作中、鉢底ネットでセパレートしたピッタリ!
テラリウム製作中、鉢底ネットによるセパレート効果綺麗にセパレート

造形剤で下地を作る

テラリウム製作中、造形剤をもった様子

本格的に地形を作る前に造形剤である程度ソイルをカバーしておきます。

造形剤や小さなバケツなどに入れて水と混ぜつつ、手で握って水気を調整すると良いでしょう。

今回は壁もデコレーションしたいので壁にも造形剤を塗っています。

造形君を水で練っている様子こんな感じで

造形剤と素材で地形を作る

あとは造形剤と用意した石・コルク・流木などを使ってレイアウトスタート。

素材を色々置いてみながら「あーでもない、こーでもない」と作っていきます。

テラリウム製作中、素材を置いて作っていくぅーん・・・
テラリウム製作中・・バージンコルクが良いこっちも良いな・・・

造形剤でどんな地形でも作れるのでイメージを形にしていきましょう

作り方のコツとして、カエルの住居となる部分は思ったより広く・深く掘った方が成長も見越せて良いと思います。

テラリウム製作中、ツノガエルの巣穴を掘っている様子ここをお家にしよう!

あとから植物やコケを植えるので、その分も念頭に置いて作っていきましょう。

植物の植栽

地形が出来上がったら次に植物を植えていきます。

ウツボカズラ植栽適当に土を落としておきます

土を適当に落として造形剤で根っこをカバーしつつ植えていきましょう。

植えたいところの造形剤はくり抜いておいて、そこにハメ込む形でやるとやりやすいと思います。

テラリウム製作中、穴を開けて植物の場所を作る差し込み用の穴を作った

今回は食虫植物のほか、「グズマニア・テレサ」と「フィカス・プミラ ミニマ」も植栽しています。

ドンドン植えるのも良いでしょうし、あえて植えずにコケ一面にするのも良さがあります。
(好みでOK!)

ちぎったフィカスプミラ・ミニマ隣のテラリウムで増殖した「フィカス・プミラ」
テラリウム製作中、植物を植え終わった植物植栽完了~

コケを敷き詰めて完成!

コケリウム制作の様子

植物を植え終わりましたら、あとはコケを適当に敷き詰めていきましょう。

ギュッと詰めて敷き詰める方が後からカエルに掘り起こされにくくなります

あとピンセットなどを使えば細かいトコロが埋めやすくなりますね。

コケを敷き詰め終われば完成です!

完成したテラリウム完成!

手入れ・メンテナンス

テラリウムの手入れとしては定期的な霧吹きになります。

常にコケに水滴が付いた状態を保つと緑が綺麗なコケに育ちます

とはいえそこまで張り付くことはできないと思いますので、1日朝晩の2回が1つの目安

アクリルパネルなどでフタをして湿度を保つのも手で、私はそれで湿度を確保しています。

ただし密閉しすぎると通気性が無くなり逆に弱ってしまうので、定期的な霧吹きに頼るほうがベストです。

詳しくは苔を綺麗に保つための苔テラリウム管理方法【お手入れ・メンテナンス】

ウツボカズラの育成ポイント

テラリウムのウツボカズラ

食虫植物を育成するポイントは「水を絶やさないこと」です。

ウツボカズラが植わっている土は常時湿っている状態を保ちましょう

下に軽石を敷いているので「水やり過ぎかな?」と思っても、やりすぎた分は下の軽石部分に落ちるので根腐れすることがありません。
なのでグイグイ水を与えていきましょう。
(軽石部分に水がいっぱいになるのはやりすぎ!)

あと食虫植物で欠かせないのが強めのライト

薄型のLED照明

残念ながら食虫植物は観葉植物みたいに室内照明だけで育成するのは無理です。

そのためある程度強力なライトを使用するのはもちろんのこと、植える場所もライト直下にするなどの工夫をしたいところ。

このレイアウトは水槽用であるコトブキ製LEDライトを使っていますが、グイグイ伸びているので悩んでいるならこの手の製品がオススメです。

テラリウムのLEDライト多分3545モデル。
余っていたので使っているだけで、LED300など大きさが丁度よいモデルがオススメ。
完成したテラリウム左側のウツボカズラに注目!
アマゾンツノガエルとテラリウムLEDライトでもグイグイ育っています!

おわりに、個人的な反省点

テラリウムのアマゾンツノガエル

食虫植物は意外にもテラリウムと相性が良い植物。

今回使ってみたところナカナカ良い感じになりました。

というかグイグイ育ってくれるので早くもケージが手狭になる気がしてるほど_:(´ཀ`」 ∠):

もちろんウツボカズラ、ネペンテスの種類にもよって大きさは変わりますが、グラステラリウムのナノキューブじゃなくてナノのハイタイプを使って上から垂らすとか、より大きいケージの方がマッチしそうです。

グラステラリウムナノのハイタイプ

あとはコルクもハメ込むだけでいっきに自然っぽくなるのでオススメアイテム。

空いた場所に「とりあえずコルク置いとくか」とするだけでも雰囲気アリアリです。

他にもテラリウム制作ノートの記事を作っていますので、テラリウムに興味が湧いたら是非そちらも!(_ _ )。

スポンサーリンク

同じカテゴリーの記事

おすすめ広告

コメント

  1. カエル大好き2023年11月25日 17:24

    ためになる記事ありがとうございます😊
    カエルのためにここまでできるのは尊敬しかありません🥰
    いつも質問ばかりで申し訳ありませんが、お時間がありましたら返信お願いします🙇
    1、ウツボカヅラなどの食虫植物って、アマガエルのケージに入れても問題ありませんか?
    前にペットショップに行った時に、「コモウセンゴケ」という食虫植物が売られていたのですが、アマガエルが罠にはまってしまわないか心配で買いませんでした。
    2、食虫植物は、どのくらいの湿度で育つのでしょうか?
    この辺り知っていたら回答お願いいたします!!

  2. 犬水ジュン2023年11月27日 13:59

    >>2 カエル大好き氏

    > 1、ウツボカヅラなどの食虫植物って、アマガエルのケージに入れても問題ありませんか?

    食中植物の種類によります。
    まずコモウセンゴケ、Droseraは強い捕虫部が表面に出てるのでダメです。

    個人的にはテラリウムでは捕虫袋が小さなネペンテス(ウツボカズラ)を使うことが多いです。
    カエルがピッチャー(袋)の中に入らなければOKです。

    育成は難しいのですがセファロタスなんかは捕虫袋がとても小さくてアマガエルでも良いかと思います。入手も比較的簡単で安いので、是非調べてみて下さい。

    >2 食虫植物は、どのくらいの湿度で育つのでしょうか?

    食虫植物は様々な種類がありますので種類にもよります。
    育成部分でいうなら湿度よりも「ある程度の湿度+通気性」がポイントです。

    加えて室内ケージとしては非常に高光量が必要な種類があります。
    ドロセラ・ハエトリソウ・サラセニアは顕著だと思います。
    種類によってはライトの選定は絶対考えるべきでしょう。

    「カエルはどれぐらいの湿度が必要ですか?」と同じく、アマガエルやヒキガエルなどかなり差がありますので、この辺は自分が育成したい種類を調べるか、もしくはテラリウムでも育成可能な種類に絞って調べてみるのがオススメです。
    食虫植物は非常にたくさんの種類がありますので、とても面白いジャンルです。

    ^ワ^

  • 投稿いただいたコメントは本サイト及び関連メディア等で編集されて掲載される場合があります。
  • コメントは承認制です。管理者により不掲載となる場合がございます。以上あらかじめご了承下さい・・・。

コメントが送信されましたら、ページ上部へ移動します。

主な書いてる人

犬水ジュン

犬水ジュン

自然派インドア。

いろんな生き物で培った実経験を元にアレコレ書いてます。

ネット上によくある「飼育素人のプロライターがネット上の情報を集めてそれっぽく書いた記事」ではなく、愛好家が経験を元にした記事がウリです。

ヨロシクネ!!