苔を綺麗に保つための苔テラリウム管理方法【お手入れ・メンテナンス】

テラリウムおよび苔リウムで綺麗な苔を保つための基本ポイントを解説。

「苔テラリウムを作ったのに綺麗な緑を維持できない」

そんな人向けに書いています。

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理想的な環境

自然に生えた苔

自然には生えている「苔」は普通の公園などには生えておらず、川の近くやお寺などで見られます。

そういった場所は、”日陰でひんやり涼しいながら、ジメジメしておらず爽やかな場所”であり、これが苔を維持する上での1つの目標になります。

もちろん完全再現するのは非常に難しいところですが、これを念頭におきつつ管理していきましょう。

それでは具体的に説明していくネ!
ロボうぱ

湿度管理

自然に生えた苔

まず重要なのが「湿度」。

苔が生えている場所をみると川の近くや池の近くなど湿度が高い環境にあり、近くに水場が無くともカラッとした乾いた場所には生えていません。

湿度というの湿度計で何%という風に思われがちですが、そういった数値よりも”触ったらしっとりしている状態”を保つようにするのが分かりやすいと思います。

触ったら乾いている状態はNGであり、常に水粒がある状態が理想的な状態。

これを保つために欠かせないのが「霧吹き」です。

容器に合わせた霧吹き回数

テラリウムと霧吹き

霧吹きは細かい水粒を苔の葉に付けることができ、苔への主な水やり方法になります。

目安は容器によってマチマチで、すぐ乾く場合は1時間ごとに必要ですし、密封型の容器なら1日に数回くらい。

考え方としては苔を触って乾きそうなら霧吹きを、という感じです。

乾燥気味のアラハシラガゴケ乾きがちなら白く乾燥する
緑が増えた苔霧吹きをこまめにやればまた緑の芽を出してくれる
1日に何度も霧吹きできない場合は透明なフタをして乾かないようにするのも手だヨ!
ロボうぱ
アクリル板何度も霧吹きが出来ない場合はアクリル板やガラス板を上にかぶせるのも良い
(ただし通気性は悪くなるし、熱がこもりやすくなる点には注意)

濡れた状態は避ける

水分過多のアラハシラガゴケ黒い緑は水分過多

しかしやり過ぎて濡れた状態になるのも良くなく、それが続くとダメになってしまう点にも要注意。

上(右)の写真は水が溜まりがちな場所にある苔ですが黒くなっており、綺麗な緑とは言えません。

一度の量は少なくしつつ、霧吹き自体の回数を上げるようなやり方を心がけましょう。

触ったら濡れているというより、湿っているのが分かるしっとり程度がベストです。

軽石を敷いてやればやり過ぎても苔に水が貯まらないので、慣れていない場合は軽石部分を設けるのも良いかもしれません。
(軽石に水が溜まれば量を少なくします)

照明管理

429.9ルクスを指す照度計

苔は光合成をする植物でもありますから、光が無いと枯れてしまいます。

苔が生息しているところは暗いところのように思われますが、実際は「日陰」であり一般的な室内の明るさよりも明るい環境が必要です。

明るさを表すルクス(lx)でいうと、室内ではおおよそ300~500lxぐらい。

対して苔が生えるような日陰ですら2,000lxぐらいはあり、室内照明だけでは思った以上に足りていないのです。

これをカバーするのが「ライト」ですね。

やや茶色がかった苔ライト不足は枯れてしまいがち

育つLEDライトが一般的

テラリウムのライト

苔はそこまで光を多く必要としませんので植物専用ライトなどの本格的なライトを選ぶ必要はありません。

とはいえライトであればどれでも良いわけではなく、最低限植物が育つ光を出すライトを選ぶ必要があります。

小さな容器であれば苔や植物が育つスタンド式ライトを使うのが良いでしょう。

大きな容器では水草育成も可能な熱帯魚用のライトを使うのがオススメです。

関連テラリウムで使う照明について!選び方やオススメなど!

ウパみ
太陽の光を取り入れたらダメなの?
うまく使えば悪くないんだけど、夏の前後は”温度”が上がりやすいからオススメはしないヨ!
ロボうぱ

温度管理

温度計とアマゾンツノガエル

「温度」と「光」の次に重要なのが「温度管理」です。

自然に生えている苔の場所は「ひんやりした涼しい環境」であります。

苔は暑さを嫌う特性があり、暑いと綺麗な緑を維持することができません

「育っているんだけども鮮やかな緑にならない」、そんな場合は温度を見てみると26度以上だったりします。
(理想は15度~20度ぐらい)

太陽光は温度が上がりやすい

マルチ水温計Hの液晶

太陽光を取り入れたらダメと言われるのはこのためであり、強力すぎて温度が上がってしまうからです。

特に密封型の容器だと熱の逃げ場が無いので苔がダメになってしまうことも。

とはいえ涼しい季節にのみ日陰部分に置くなど、うまく使えば太陽光も良い照明になります。
(冬は逆に寒すぎてしまわないように注意)

秋冬は綺麗に維持しやすいけど、夏は温度が高くなるので難しいネ!
ロボうぱ

通気性

のどかな風景の河川環境楽園

苔の管理には基本的には「湿度」、「照明」、「温度」が大事ですが、少し気にして欲しいポイントが「通気性」です。

苔が生えている場所は湿度が高めなところではありますが、にも関わらずジメジメした感じは一切ありません。

風や川の流れにより空気が入れ替えられており、常に空気が入れ替えられているためです。

通気性が悪いとカビが生えやすくなったり蒸れて温度が上がりがちになってしまいます。

これも霧吹きでカバー

テラリウムと霧吹き

空気の入れ替えを行うのもまた「霧吹き」の役割です。

霧吹きは苔に水粒を補給するだけではなく、空気を入れ替える効果もあります。

特に温度が上がりがちな夏場は霧吹き回数を多くして、こもった熱を逃したいところ。

カビが生えてしまった場合もその部分を取り除くか洗い流すかした上で、多めの霧吹きで清潔に保てば生えにくくなります。

霧吹きはテラリウムを保つ上でとても重要なメンテナンス!
ロボうぱ

おわりに、

テラリウムの苔

テラリウムで苔を綺麗に維持する上では「湿度」・「照明」・「温度」この3つがとても重要です。

照明に関してはライトを付ければよいのですが、霧吹きによって”苔が常にしっとりした状態”を維持してやるのが基本的な管理ポイントになります。
(あと温度)

また、一度綺麗に苔が生えているような場所へ行くのもオススメ

山登りもそうですが最近ではお寺や神社など手軽に綺麗な苔を楽しめるスポットも多くあります。

(「苔寺」とか「銀閣寺」が有名ですね。「苔 スポット」などで検索してみて下さい)

綺麗に苔が生えてる環境を肌で感じることができるので、一度そういうトコロへ行くのも勉強になりますよ!(=゚ω゚)ノ

一番のお手本は自然!

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