中~大型水槽向けエアーポンプを一括比較!オススメの製品とか!

60cm~120cmや複数水槽用に売られているエアーポンプを実際にそれぞれ比較してみました。
パワーはもちろんのこと実際に騒音を測ってみたり、使い勝手などいくつかの視点でそれぞれ考察していきます。
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比較した製品
まず今回比較するエアーポンプを紹介していきます。
どれも定番の製品たちをセレクトしたのでこの中から選んだら間違いはないハズ!
(※中型~大型水槽向け・複数水槽用のエアーポンプになります)
水作 水心2S
エアーポンプで最も人気あるブランドが「水作の水心」。
非常に静かでパワーも十分ということもあってエアーポンプならとりあえず水心という人も多い大定番ブランドです。
「水心 2S」はそのシリーズで一番上のモデルになります。

ニッソー サイレントβ-120
水槽用品として古くから親しまれた会社といえば「ニッソー」ですが、今の代表的なエアーポンプが「サイレントβ120」。
パッケージには”静かさの極み”とあるように静音性を重視して作られたモデルのようで、評判もすこぶる良い製品です。
またエアー排出口が2口ついており、複数水槽や別々の機器が分岐なしで使えるのも嬉しいポイント。

GEX e-AIR 6000WB
GEX から発売されている「e-AIR」シリーズもよく親しまれているエアーポンプブランドです。
水槽セットやろ材セットによく「e-AIR 1000SB」が付いているので、持っている人は多いハズ。
「6000WB」はそのシリーズモデルで、複数水槽にも使えるパワーはモチロンのことエアー排出口が2つ付いてる使い勝手の良い製品です。

ニチドウ ノンノイズW1000
ニチドウから発売されている「ノンノイズ」シリーズもエアーポンプとしてはよく見る製品です。
ノンノイズという商品名の通り静音性を重視したモデルで、評判もそこそこよく使っている人は多いハズ。
「W1000」はノンノイズのハイパワーモデルで、排出口も2つ付いてる高スペックモデルになります。

キョーリン ハイブローC-8000
最後にキョーリンから発売されている「ハイブロー C-8000 ヒューズ+」をピックアップ。
「ここまでデカいのはそもそも選択肢に入らない」というような印象を持たれると思うんですが、実はかなり評判の良い定番製品だったりします。
流量はモチロンそうですが、特に静音性についても評価が高い製品です。

各製品のスペック表
まずざっと各製品のスペックを表にしてみました。
モデル | 排出量(L/m) | 消費電力(W) | 口数 |
---|---|---|---|
水作 水心2S |
3.5 | 3.5(50Hz) 3.0(60Hz) |
1 |
NISSO サイレント120-β |
5.2(50Hz) 3.4(60Hz) |
2.9(50Hz) 2.4(60Hz) |
2 |
GEX 6000WB |
2.5 | 2.7(50Hz) 2.6(60Hz) |
2 |
ニチドウ ノンノイズW1000 |
4.0(50Hz) 2.5(60Hz) |
3.5(50Hz) 3.2(60Hz) |
2 |
キョーリン ハイブローC-8000 |
9.9(50Hz) 12.5(60Hz) |
8.5(High時) | 1 |
流量に関してはやはり大きいだけ合って「キョーリンのC-8000」が飛び抜けている印象があります。
口数が違うのもポイントになると思いますが、その他色々詳しく見ていきます。
価格
ネット(AMAZONと楽天)での価格をざっと調べてきましたがおよそ以下の通り。
水心2S :2,800円
サイレント120-β :1,700円
6000WB :1,800円
W1000 :3,000円
C-8000 :8,000円
※2019/春時点の調査です。金額もおよそ。
サイレント120βと6000WBがとても安価で、水心2SとノンノイズW1000が中堅って感じですね。
ハイブローC-8000は流石に大きいので値段が値段です。
それを除くと排出量自体にそこまで差がないので、安いのと比べると割高感を感じるトコロ。
値段相応の静音性に期待したいですね。

エアー排出量
エアー排出量の表記のスペックは以下の通り。
製品 | 排出量(L/m) | 口数 |
---|---|---|
水心2S | 3.5 | 1 |
サイレント120-β | 5.2(50Hz) 3.4(60Hz) |
2 |
6000WB | 2.5 | 2 |
W1000 | 4.0(50Hz) 2.5(60Hz) |
2 |
C-8000 | 9.9(50Hz) 12.5(60Hz) |
1 |
排出口を合算すると水心2S:3.5L/m、サイレント120β:6.8L/m、6000WB:5L/m、W1000:5L/m、C-8000:12.5L/m。(60Hz)
流石にC-8000が一回り大きいんですが、値段効率で見れば「サイレント120-β」が凄い。で、更に50Hzでみればもっと性能が高くなります。(10.4L/m)
価格が高いということもあって、水心はちょっと物足りない感じがしますね。
まぁメーカースペックと実際の使用感は違いますので、実際に排出して確認してみました。

水心2S
まずは「水心2S」の排出量がコチラ。


3.5L/mということもありバコバコ強力に泡が出ますね。
小さなエアーポンプには無いパワフルさで、投げ込み式フィルターなら3~4ぐらい繋げてもバッチリ使えるパワーがあります。
(繋げてるのはロカボーイSと水作エイトSです)
2口タイプではないものこれぐらいあれば十分では?と感じるほどです。
サイレント120-β
次は同様に「ニッソーのサイレント120-β」を繋げてみます。


メーカー表記値は水心が3.5L/mに対し、サイレント120-βは3.4L/mなのでほぼ変わらないハズなんですが実際は水心の方がずっとパワフルでした。
ただこっちはダブル排出口なので、トータルでみるとこちらの方が排出量は大きいように感じます。
投込み式フィルターなら1口に2台ずつ繋げて4台バッチリ使えるくらい。使う人の感じ方によってはまだまだ繋げれるレベルだと思います。
(私は水流バコバコ起こすのが好きなので・・・)
しかもこれは60Hzの場合。50Hzなら5.2L/mと1.5倍ぐらいのパワーになるようなので、東日本ならもっとパワーが出るみたいです・・・!
6000WB
次は「GEXのe-AIR 6000WB」を繋げてみます。


メーカー表記が2.5L/mなので劣るかな?と思ってたんですが、実際はサイレントβ-120より僅かに低いかな?と思うくらいであんまり差はありませんでした。(60Hz)
投げ込み式フィルターなら1口に2台ずつ繋げて4台が普通に使える感じですが、個人的には4台に繋ぐならもう少し欲しいくらいかな?と思います。
(水流起こすの好きなので!)
W1000
次は「ニチドウのノンノイズW1000」。


メーカー表記は2.5L/mなのでこちらも少ないのかな?と思っていましたが、実際無負荷時はサイレントβ-120と同じぐらいでパワフルです。(60Hz)
ただエアーストーン類を接続するとサイレントβ120より明らかに劣るようになり、GEXのe-AIRと同じくらいかなぁ?といった印象。
個人的にはもう少しほしいかな?と思うものの、同じく投込み式フィルターなら1口2台繋げて4台普通に繋げるレベルだと思います。
あとこれは60Hzの場合なので50Hzになれば更に流量がアップするようですね!(2.5→4.0!)
あとの3つは大体同じでサイレントβがちょい高いぐらいかナ!?※60Hz

ハイブロー C-8000
最後に別格のキョーリンハイブローなんですが、やっぱり別格ですコレ。
大体ほかのエアーポンプの2~3台分ぐらいはある印象を受けますネ。
このエアーポンプは後日買ったのでエアーストーンを繋いだ写真しか撮れてませんが、・・・まぁ画像見て貰ったら超強力なのは伝わると思います。(汗
消費電力
次は消費電力に着目してみます。
モデル | 排出量(L/m) | 消費電力(W) |
---|---|---|
水作 水心2S |
3.5 | 3.5(50Hz) 3.0(60Hz) |
NISSO サイレント120-β |
5.2✕2(50Hz) 3.4✕2(60Hz) |
2.9(50Hz) 2.4(60Hz) |
GEX 6000WB |
2.5✕2 | 2.7(50Hz) 2.6(60Hz) |
ニチドウ ノンノイズW1000 |
2.5✕2 | 3.5(50Hz) 3.2(60Hz) |
キョーリン ハイブローC-8000 |
6.5(50Hz) 8(60Hz) |
8.5(High時) |
電気代の目安は1Wあたり月20円くらい。
(24時間、27円/1kwhの時)
単純に消費電力で見ると「水心2S」「ノンノイズW1000」がお金がかかり、60Hzなら2.4Wでサイレント-βが一番低く、50Hzなら2.7Wの6000WBが一番低いです。
当然ながらハイブローC-8000は2倍ぐらいはしますね。
60Hzの場合:水心2S:3.0W、120β:2.4W、6000WB:2.6W、W1000:3.2W
50Hzの場合:水心2S:3.5W、120β:2.9W、6000WB:2.7W、W1000:3.5W
水心2SやハイブローC-8000が1口しかない割に電力効率が悪いように思いますが、実際に使ってみるとかなりパワフルだったので単純に最大パワーに比例しているのかなと思います。
浅い水槽で使ったり、負荷をかけないのであれば消費電力効率が良さそうですね。
ただ電力効率で言うと50Hz時のサイレント120βが2.9Wで合計10.4L/mとかなり効率が良いのは見逃せないポイントではないでしょうか?
(60Hz時の実際の排出量は6000WBとあまり変わりませんでしたが・・)

静音性
やっぱりエアーポンプというと静音性が気になるもの!
上の写真の通り、騒音計をセットしてそれぞれ実際に測定しつつ、横に倒して共振させたりして音をチェックしていきました。
※エアーの排気音「ブシュー」は拾わないように長いコードで遠いところにエアーを流しています。
40dB:静かな図書館
50dB:静かなオフィス
60dB:静かな乗用車
70dB:騒がしいオフィス らしいです!
水心2S
まずは静音性で大人気の「水心2S」から測定します。


普通におくと57.5dBで、横に置いたりすると52.5dB。
どうやら本体側面の方から音がするみたいで横に置くとマイクの向きからズレるため数値が低くなるみたいです。
静音性を期待していましたが「まぁこんなもんかな?」といったところでしょうか。
ただ横に置いても裏返しても共振音が鳴ることはなく、どんな置き方をしても「ブィィイン!!」と伝わらないのは非常に良いポイントでした。
全部比較後に手で触っても明らかにコイツが一番振動してないです。
サイレント120-β
次は「ニッソーのサイレント120-β」。


通常時52.6dBと水心より静かな結果にΣ(゚Д゚;)。
実際の聞こえ方についても水心の方が動作音が大きいのがハッキリ分かるほど。
加えて横に倒しても仰向けに置いても共振することが一切なく、水心より静音性が優れているということが分かりました。
(意外・・・)
※★後日追記
しばらく使っていたら「ヴー・・・」というエアーポンプ特有の音がなるようになってしまい、他のエアーポンプより音が大きくなりました。
個体差もあると思いますが、結果的に3つの中で一番うるさいエアーポンプになりました・・。
6000WB


平常時51.8dBとより低い数値に。
実際に聞いてみてもさっきのサイレントβ-120と同じくらいですね。
横に倒すと「シ゛ィィィ!」という共振音が鳴ってしまいましたが、小型水槽向けのエアーポンプと比べると共振しにくい部類に思います。
正直このシリーズの小型モデル「1000SB」が、とても共振してうるさいので不安だったんですけど全然違いました。

ノンノイズW1000


49.6dBとええ感じに静かです。
実際に聞いてみても確かにノンノイズがさっき比べたモノより動作音が少ないと分かるほど。
ただ評価中に一度凄く振動することがあり、そのタイミングで倒すと強く共振音を出していました。
どうやら片方を無負荷で使ってもう片方を負荷有りで使うと強く振動するようです。
とはいえ普通に使う分にはこれといってうるさくありませんので静かなエアーポンプには間違いありませんね!
キョーリン ハイブローC-8000


※予め補足しておきますがこのエアーポンプは後日購入して、後日測定したものです。条件はできるだけ揃えています。
意外なんですけど43.0dBとコイツだけ飛び抜けて静かです。
実際に聞いてみても本当に一番静かなんですよ!!流量は一番強いのに・・・!!
買う前に「スイッチを入れても動作音が分からないほどに静か」と通販サイトのレビューを見たんですけど、まぁそれに近い感じで動作音がしないですね。
(コンセント ON/OFFすれば音の有無は分かります)
またハイブローC-8000はHighとLowがスイッチで作動しますがこれはHigh時で更にLowに切り替えるとより一回りだけ静かになります。
(Low時は測定してません・・・)
ただ本体の振動がそこそこあり、横に倒すと共振してウルサクなる点は要注意。
ちゃんと置けば一番静かです。いやホントに・・・。

結果を振り返ってそれぞれを総評
使ったり検証した内容を振り返ってそれぞれのまとめとして考察紹介していきます。
水作 水心2S
静かなエアーポンプとして人気のブランド「水心」でしたが、水心2Sは意外にも通常時の音が一番大きいという結果に。
値段が1000円ほど高いだけにこれは残念に思いました。
ただどんな置き方をしても共振しないのは確かだったので、雑に突っ込んだりする場合は静音性を活かせるかな?とも思います。
どちらかというと水心2Sで良かったのは排出量が多かったこと。
シングルとはいえ非常にパワフルな排出量なので、負荷がかかる長いエアーカーテンや水深が深い場合などは活躍する場面が多そうです!
(ただ50Hz時のサイレントβ-120には負けるかも・・)
※後日追記
後から気づきましたけど流量調整で流量を絞ればほぼ無音になります。が、流量もだいぶ落ちます・・・。
関連エアーポンプ「水作 水心2S」レビュー!静音性やパワーなど!
ニッソー サイレントβ-120
「ニッソー サイレントβ-120」はパワーも高くて、静音性も高くて、2口もついていて、値段も一番安い、という穴が無いエアーポンプでした。
※静音性は後日悪くなりました。
それだけではなく更にスゴイのは50Hz時(東日本)で使用した時のパワーと電力効率の良さ。
60Hzでもとても優秀なエアーポンプに感じましたが、50Hzで使うことで出力が1.5倍もアップするんです!
私は西日本住みですが、東日本ならばメチャクチャオススメしたいエアーポンプだと思います。
関連ニッソー製エアーポンプ「サイレント β-120」レビュー!
GEX e-AIR 6000WB
「GEX e-AIR 6000WB」は安くて静かなエアーポンプとしてかなり良いのではと思いますね!
目立った特徴もないのですが2口ついてて、静音性も良くて、値段も安いというのはこのエアーポンプならでは。
置き方によっては共振してしまいますので、置き場所にはやや気を使ってあげたいトコロです。
(小さなエアーポンプと比べるととても共振しにくくはなっています)
あと今回の記事では触れませんでしたが思ったより大きいのでそこだけは気になったポイント。
関連GEX製エアーポンプ「e-AIR 6000WB」レビュー!意外なほど静か!
ニチドウ ノンノイズ W1000
「ニチドウのノンノイズ W1000」は数千円で買える中では一番静かなエアーポンプという感じですね。
2900円と他のモデルより割高なものの、静音性はかなり良いので予算を抑えて静かなエアーポンプをお探しであれば是非オススメしたい製品です。
2口タイプで利便性も良く、上には書きませんでしたがコードも長いので何かと使い勝手の良いエアーポンプのように思います。
あと50Hzで使えば2.5L/mの排出量が4.0L/mに大幅にアップしますので非力なワケではないのもポイント。
関連エアーポンプ「ノンノイズW1000」レビュー!静音性やパワーなど!
キョーリン ハイブロー C-8000
流量もダントツでトップクラスですが、静けさもダントツでトップクラスという最強エアーポンプでした。
やはり大きい分、値段は他のエアーポンプも何倍もしちゃいますが、複数台分のパワーがあってそれなのに超静かなんですよね。
特によくあるエアーポンプを何台も動かしてている人にはコレ1個にまとめるのがオススメです。
静かになります。
他のエアーポンプ比較した後にこれ試してみたんですけど、あまりの静けさにコレ以外のエアーポンプがうるさく感じて倉庫にしまっちゃったほど。
エアーポンプって静音性もパワーも欲しいという人多いと思うんですが、相反しがちなそれを叶えてくれるのがこのエアーポンプで、迷っているのであれば間違いないと思います。
参考情報ですが「常用吐出圧力:4.0kPa」と表記されているので、負荷にも強いのではないでしょうか。
(他のエアーポンプ書いてないんですよ・・・・)
詳しいレビュー超強力で静音!?エアーポンプ「キョーリン C8000」レビュー!
オススメのエアーポンプは!?
東日本なら「ニッソーのサイレントβ120」がとりあえず安価でオススメです。
50Hzの大出力と消費電力効率は圧倒的で、更に値段が一番安いという点は見逃せません。
(静音性は後日うるさくなりました・・・残念・・・)
総排出量10.4L/mでこの値段はコストパフォーマンスが良すぎるのでは???と思うくらいですね。
ただ購入できるレベルなのであれば「キョーリン ハイブロー C-8000」が間違いないです。
値段は一回り高いものの流量も静けさも別次元という(ほぼ)完全上位エアーポンプで、デカいのに比較的静かというのは正直驚きました。
そりゃベテランアクアリストが良く使うワケだ・・・と。
僕も紹介したようなエアーポンプを複数台使ってたんですけど、結局このハイブローに変えましたのでエアーポンプで試行錯誤してるんなら正直これが本当に良いです。高いですけど・・・。
以上!!エアーポンプ選びの参考になれば幸いです!!(_ _ )
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コメント
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キョーリン ハイブロー C-8000の排出量が負荷が掛かった数値になってますよ
うお!!すぐ出てくる表のやつは水深40cmの注意書きがありますね!
Σ(゚Д゚)
大変有難うございます。正しく直すことができました。(_ _ )
比べると更に強力ということに・・・。^ワ^