ツノガエルの飼い方。必要な設備やエサ、世話など!

ツノガエルは飼育が難しいとされるカエルのうち、例外的にとても簡単に飼うことができるカエルです。
特殊な器具も必要なく、1000円ほどあれば飼育セットが揃います。
そんなツノガエルの飼育について、飼育環境やエサ、必要なお世話、飼育のポイント、病気などを解説していきます。
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飼育設備、ケージについて
ツノガエルの飼育に必要な設備は以下の通り。
- ケージ
- 床材
- パネルヒーター(冬場に限る)
あとはお世話に使用する「ピンセット」、「霧吹き」があれば便利です。
ケージ
生体を格納するケージには「プラスチックケース」と「ガラスケース」があります。
プラスチックケースは安くて軽いのですがキズが付きやすく鑑賞には不向き。
対してガラスケースはやや高いもののキズが付きづらく鑑賞に適しているという特徴があります。
プラケースを選ぶ際のポイント
半密封できるタイプのものが湿度が保ちやすくオススメ。
あとは積めるようになっているとなお良いですね。
うちでは小さいツノガエルにコレを使っています。
ガラスケースを選ぶ際のポイント
ツノガエルが脱走しますのでしっかりフタができるものを選びましょう。
プラケースはフタ付きのものが多いのですが、観賞魚用のガラス水槽は上に乗っただけの貧弱なフタであること多いので注意が必要です。
例えばこんな製品が向いていますね。
床材
湿度を保つために「キッチンペーパー」、「水苔」、「ソイル」などを底に敷きます。
魚用のウールマットのうち柔らかいものは食べてしまう恐れがあるので避けましょう。
硬いものならOKです。
小さいうちは排泄量が小さいので何でも構いません。
強いて言うなら取り換えが簡単なキッチンペーパーがオススメです。
6cmほどに大きくなってきたらソイルを敷くのが良いでしょう。
排泄量が増えてくるのでフンを分解する作用のあるソイルが適しています。
臭いが気になるようになったタイミングで変えるのがオススメ。
どの床材はビチャビチャにならない程度に湿らせます。
パネルヒーター
ツノガエルは熱帯域に生息するカエルのため冬の寒さに耐えることが出来ません。
冬場はパネルヒーターを利用して20度以上を維持してあげましょう。
そのまま敷くを熱すぎる場合がありますので、新聞紙などで区切るかソイルを厚めに敷いてカエルが調節できるようにすると良いです。
寒けりゃ潜ります。
小物類
あとはエサやりのピンセットと湿度を保つための霧吹きがあればOKです。


飼育環境の例
ツノガエルの飼育環境には人によって色々。
いくつかツノガエルの飼育例を紹介します。
キッチンペーパーのみ
プラケースに湿らせたキッチンペーパーを敷いた簡素な飼育設備でもツノガエルは飼育可能です。
特に排泄量の少ない小さなツノガエルには手頃でオススメ。
ただしフンをする度に交換するぐらいの定期的な掃除が必要です。
ソイルを使った飼育例
ソイルにはフンから出る有害物質を吸着する作用があるので、メンテナンスの手間が大幅に減ります。
大きくなってくると先述した飼育セットでは排泄量に対応できず、ある程度育ったらこちらがオススメ。
そもそもツノガエルは土に潜って獲物を待ち伏せするカエルなのでこちらの方が落ち着くと思います。
ただ個体によっては動き回って壁を汚すので観賞しにくくなってしまうのがネックです。
テラリウムでの飼育例
植物や苔を植えたテラリウムでの飼育も可能です。
植物や苔にはカエルの排泄を吸収して養分としますし、土として使うソイルには吸着する効果もあります。
更に苔は湿度を保つメリットもあり、隠れ場所を作ればカエルにとっても良いことだらけ。
作るのは面倒ですし植物育成用のライトも必要にはなりますが、鑑賞的にも実用的にも良いですね。
関連ツノガエルのための苔テラリウム制作ノート【ベルツノガエル】
エサについて
ツノガエルに与えるエサは市販のツノガエルフードを与えます。
水で練って作るタイプと水に浸してふやかすタイプがあります。
オススメなのは後者のふやかすタイプ。単純に楽です。
ツノガエルフードの他に「ピンクマウス」、「メダカや小赤などの小魚」、「コオロギ」、「ミールワーム」、「デュビア」なども食べます。
ツノガエルフードが一番簡単なのであえてこちらを選択する必要はありませんが、他の生物と共有できるのならこちらでも構いません。
オヤツ感覚で与えても良いでしょう。
拒食気味ならメダカを与える
上陸して間もない小さなツノガエルは食欲が低下することがあり、ツノガエルフードを食べないことがあります。
その場合は生きたメダカを与えてみると良いでしょう。
ピチャピチャ跳ねるのが食欲を刺激するようです。
特に飼育がやや難しめのホオコケツノガエルやアマゾンツノガエルは初めから人工飼料を食べることは少ないため、まずはメダカが適しています。
日頃のお世話
ツノガエルのお世話は基本的にエサやりと湿度を保つための霧吹きのみです。
エサやりと霧吹き
個体の大きさに合わせてエサを与える回数を変えます。
- 小さな個体であれば2日に1回
- 6cmほどに育った個体であれば3~4日に1回
- アダルトは1ヶ月に数回程度
成長に伴い代謝が低くなっていくので、エサの回数を減らしていきます。
最初はツノガエルフードを目の前で動かしたり、転がしたりして興味をひいて食べさせますが、慣れてくればピンセットで口元に持っていけば食べるようになります。
あとはエサをやるついでに霧吹きを使って床材がビチャビチャにならない程度に湿度を保ちましょう。
ケージの掃除
臭いが気になるようになったら底床材を交換します。
キッチンペーパーだと排泄する度に変える必要がありますが、汚れを吸着するソイルは数カ月に1度で構いません。
どちらも臭いを目処に交換しましょう。
また残っている水も尿やフンで汚れているので交換します。
飼育のポイント
飼育が簡単なツノガエルですが、それでも死なせてしまう事故が起こります。
ですが、ハマりやすいポイントを抑えることでリスクはかなり減らせます。
導入時のケア
買ってから一切エサを食べずに死んでしまうのがツノガエルで最も多い死因です。
元々体力が低い小さいカエルは打たれ弱く、お迎え時はストレスからの食欲不振に繋がります。
購入して1日目はエサを与えず、そっとして落ち着かせましょう。
エサを与えるのは2日目以降ですが、与える際もビビらせないようにツノガエルフードをコロコロと転がして様子を見ます。
これで食べるなら全く問題は無いでしょう。
食べないようでしたら早々と諦めて嗜好性の高い生きたメダカを与えます。
ツノガエルフードにこだわり続けてピンセットを振り回してしまうと更にビビってしまいます。
そうなるとメダカですら食べなくなってしまい、回復する可能性がかなり低くなるので気をつけたいポイントです。
排泄の処理
ツノガエルは排泄からアンモニアという有害な毒素を出しています。
アンモニアはツノガエル自身にも有害なので掃除は重要です。
特に水を張っただけ・キッチンペーパーを敷いただけの飼育ケージではすぐに毒素が回りやすく定期的な水の取り換えが不可欠。
そのようなケージで食欲が低下したり、いつもより元気が無いなと感じた場合はアンモニア中毒を疑ってみて下さい。
面倒だと思った場合はソイルを使用するのがオススメ。
ソイルはアンモニアを吸着する効果があるので、メンテナンスを大幅に削減することができます。
温度管理
夏場は温度が高くなりやすいので注意しましょう。
特に半密封ケージは熱が篭りやすく、サウナになりやすいので注意。
夏場は静かなところに退避させるなどの工夫が必要です。
逆に冬場もパネルヒーターで熱くなりすぎないように注意したいところ。
温度計を購入して床材に挿しておくと良いでしょう。
病気・ケガ
ツノガエルを飼育している上でかかりやすい病気を紹介しておきます。
間違った対処をしないように気をつけましょう。
ガス溜まり
ツノガエルフードを与えているとお腹がパンパンに膨れる、または急に大きくなったような症状が表れることがあります。
ツノガエルフードにはでんぷんなどの穀物類が含まれており、時折これがお腹で発酵しガスで膨らむのです。
人間で言うイモ食ってお腹が張った状態です。
ガス溜まりの症状になったらエサを与えるのを止めて、排泄されるまで待ちましょう。
恐らく食欲は無いとは思いますが、続けてエサを与えてしまうとガスの燃料を与えてしまい悪化してしまいます。
一週間もすればしぼんで元の姿に戻ります。


温度が高めだとなりやすく、エサを多く与えているのも良くありません。
ガス溜まりになったら一度飼育環境とエサの見直しを行いましょう。
関連ツノガエルが膨れて餌を食べなくなる病気「ガス溜まり」について
まとめ、個人的な所感
ツノガエルの飼育について箇条書きにまとめます。
- 飼育セットはプラケに湿らせたキッチンペーパーなどの簡素なものでOK。ただしソイルを使った方が手間がかからない。
- 冬場はパネルヒーターなどを使って20度~28度を保つ。
- エサは専用のツノガエルフード。小さい子は2日に1回、大人は1ヶ月に数回。成長に伴い回数を減らす。
- エサやりついでに乾かないように霧吹きをする。ビチャビチャにならない程度。
- キッチンペーパーならフンをする度に掃除。ソイルなら数ヶ月に一度取り換える。
- お迎えして1日経ってからエサを与える。食べないようならメダカを与える。
ツノガエルは驚くほど簡単に飼うことができるカエルで、ハムスターより簡単だと思います。
もし気になっているのであれば是非飼育にチャレンジしてみて下さい。
次はこちらがオススメ!:ツノガエルの種類一覧。大きさや難易度、相場価格など!
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