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海水水槽の立ち上げ失敗事例。失敗しないポイントとは!?

立ち上げが失敗した水槽

新しくタツノオトシゴ用に海水水槽を立ち上げていたんですが、ツメが甘く失敗して魚が入れれない状況になってしまいました。

立ち上げ失敗までの状況と失敗した理由を考察・解説し、立ち上げ失敗を防止するために抑えるポイントと、もし失敗した時の復帰策を説明していきます。

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立ち上げが失敗までの状況

右肩上がりのグラフ立ち上げたタツノオトシゴ水槽が失敗するまでの過程を紹介します。

立ち上げた水槽のスペック

立ち上げた水槽のスペックはこんな感じです。

水槽サイズ 濾材 底床
30cmハイ(横30cm×奥30cm×高さ30cm) 海道達磨(スキマー) コーラルサンドの細目

強力なプロテインスキマーをメインに据えた水換えを極力減らす設備構成です。

30cmハイは小型水槽ながら水温が安定するので魚が病気になりにくくなり気に入っています。

立ち上げ1日目:水槽のセット

立ち上げ中の海水水槽水槽のセットは以下の手順で行いました。

  1. 用意していたスペースに水槽マットを敷き、水槽を置く
  2. サンゴ砂をある程度洗って投入する(2Lほど)
  3. プロテインスキマーのセット
  4. 水槽に水道水を入れる
  5. 人工海水を規定量入れる
  6. 少し時間が経ったら手で混ぜ合わせ溶け切っていない人工海水を溶かすようにする
  7. 上記を何度か時間を置いて繰り返し、海水が溶けきるまでやる
  8. 比重計で塩分濃度を測り1.020~1.024に調整
  9. プロテインスキマーを始動

特殊なことはしていません。器具が最小構成なので立ち上げは簡単でした。

立ち上げ2日目

立ち上げて数日の海水水槽1日稼働して水漏れや器具の異常がみられなかったのでライブロックと陰日性サンゴであるイソバナを投入しました。

ライブロックはキュアリング済みのものを投入したので、キュアリングせずに投入です。

陰日性サンゴは元々汚れの多い深海に生息しており、海中にはフンや死骸などが漂ってマリンスノーと呼ばれるゴミが沢山待っているため汚れに強いという特徴を持っています。

キュアリング済みのライブロックを使用したということもあり、水はあまり汚れないハズです。

立ち上げ4日目

立ち上がって数日経ちましたので一度水質検査を測ってみました。

以下が測定結果です。

検索項目 結果 測定ツール
アンモニア濃度 2.00ppm Red Seaのアンモニアテスト キット
亜硝酸濃度 3.0mg/L テトラのテトラテスト 亜硝酸試薬
硝酸塩濃度 5.00ppm Red Seaの硝酸塩/亜硝酸塩測定 テストキット

立ち上げ数日であれば一般的な範囲です。

アンモニアと亜硝酸濃度が検出されており、バクテリアが繁茂していないことを表しています。

この段階では魚を入れるような状態になっておらずバクテリアが定着、つまりアンモニアと亜硝酸が検出されなくなれば魚を入れれるようになります。

立ち上げ7日目

立ち上げが失敗した水槽イソバナに水カビのような白いものが付着しているのが見えたため、水流でとってやろうとするとイソバナの共肉部分ごと剥がれており、腐っていることが発覚しました。

慌てて水質を測定すると以下のようなデータがとれました。

検索項目 結果 測定ツール
アンモニア濃度 2ppm~ Red Seaのアンモニアテスト キット
亜硝酸濃度 ~33mg/L テトラのテトラテスト 亜硝酸試薬

数値的にはあんまり変わっていないようですが測定できる数値の上限を突き抜けているためです。

実際の試薬は以下のように強く発色しています。

高濃度のアンモニアを示す測定キットアンモニア、濃い緑となりレンジ外で読み取れません
高濃度の亜硝酸を示す測定キット亜硝酸、真っ赤でレンジオーバーです

完全に水がダメになった状態になってしまいました。

立ち上げが失敗するとどうなるの?

絶望の画像先述した状態になれば毒性の高いアンモニアと亜硝酸が水中に多く溶けているためこのまま魚を入れてしまうと中毒死をおこしてしまいます。

つまり立ち上げが失敗すると魚が入れれる環境ではなくなってしまうのです。

立ち上げを失敗した原因

悩んでも解決しない黒子社員立ち上げを失敗した原因は水槽にバクテリアが定着していないのにもかからわず、サンゴを入れてしまったことです。

キュアリング済みのためすぐにバクテリアが働いてくれるだろうと判断しましたが、環境の急変でバクテリアが多く減りキュアリング済みとはいえ水槽に馴染むまで待つ必要がありました

そこへサンゴ及び生体を入れてしまい、生体が出す粘液や排泄物がバクテリアによって処理されず、生体にそのまま毒素として返ってしまい苦しめてしまいました。

結果生体が死滅し、死滅した生体により大量のアンモニアが放出されますが、処理するバクテリアが定着していません。

バクテリアが処理できないためアンモニア濃度が増し、さらに生体を死滅させてしまうという悪循環が起こってしまっていたのです。

汚れに強いサンゴとはいえアンモニアと亜硝酸が処理できる環境であることは必須でした。

立ち上げを失敗しないようにするには?

テールスポットブレニーとカクレクマノミそれでは今までのことを踏まえて立ち上げが失敗しないようにするポイントをまとめます。

魚が入れれるようにしっかり待つこと

砂時計の画像立ち上げを失敗しないようにするにはライブロックの投入後、バクテリアが定着するまで我慢強く待つことです。

キュアリング済みとはいえ環境が変わるとバクテリアは多く死滅します。

最低でも2週間、さらに失敗しないためには1ヶ月以上待つのがベターだと言えます。

実際に以前私が立ち上げた水槽について、立ち上げまでの期間をレポートしたので宜しければお読み下さい。

水質の測定を行うこと

レッドシーの硝酸/亜硝酸濃度測定キットの中身立ち上がっているかどうかの判断は目で確認することができず、十分待つことが失敗しないポイントだと言われています。

しかし測定を行うことでバクテリアが定着したか、つまり立ち上がったかどうかを確認することができるのです。

立ち上げのための測定項目は「アンモニア」と「亜硝酸」です。

これらが微量でも検出されると魚にダメージがあり、飼育することができないのです。

実際に測定を行い検出されなくなったのを確認できれば魚を入れても大丈夫ということが判断できます。

また立ち上げは安全に1ヶ月待つが良いとは言われていますが、1ヶ月は長いとは感じるものです。

測定を行えばバクテリアが定着したことが分かるので魚を入れるまでの期間を早めることができるメリットもあります。

そもそも1ヶ月というのは測定できないからこそ多く見積もっているため、測定して問題ないことが確認できれば待つ必要はないのです。

十分待っても本当に大丈夫だろうか?という心配性にもオススメです。

立ち上げ失敗してしまった後の復帰策

クダゴンベを見るカクレクマノミ達もし我慢できずに生体を入れて悪循環が発生してしまった場合の対処法を解説します。

死んだ取り除き換水を行う

腐り始めたサンゴ死んでしまった生体およびその破片はアンモニアの発生源となっているため取り除いてしまいます。

そして8~9割ほど換水を行って再度バクテリアの定着を待ちます。

全て換水してしまうよりかは少し残しておくのが良いでしょう。

アンモニア/亜硝酸はバクテリアの餌

クダゴンベへの給餌大量にアンモニア/亜硝酸が溶け切っている水中ですが、それらは同時にバクテリアにとっては多大な餌となるわけです。

つまり全部取り除いてしまっては餌が無いためバクテリアの定着、つまり立ち上がるまで時間がかかってしまうのです。

多すぎても全て処理されるまで時間がかかってしまいますが、ある程度の量は定着を早めてくれます。

放置しても立ち上げることはできる

ソファーで爆睡していた新人エンジニア諦めて待つのも手

立ち上げが失敗してしまったタツノオトシゴ水槽ですが、しばらく放置で行きたいと思います。

イソバナは共肉が溶けても骨格が残るため全て溶かして飾りサンゴにします。

本来であればここで9割型換水を行ってアンモニアを吐き出すと立ち上げまでの期間を短くすることが出来ます。

が、バクテリアの餌が大量にある状態のため、もう時間がかかっていいのでこの状況を利用してしっかりバクテリアを定着させてしまおうかと。

サンゴが全部溶け切って飾りサンゴになったのを見計らって換水を行い、様子を見ながら測定などを行って立ち上げを完了させます。

キュアリングされていないライブロックを使った場合などスゴイ臭いがやべーことにならない限り放置してバクテリアが定着したのを見計らって全換水を行えば良いと思います。
(キュアリング中の多少の臭いは仕方ありませんね)

まとめ、立ち上げのポイント!

キイロハギを見るハタタテハゼとカクレクマノミ今回の失敗ケースを踏まえた立ち上げが失敗しないようにするポイントを以下にまとめます!

  • 立ち上げ中は生体を入れたくても辛抱強く我慢する
  • 測定を行って水質に問題が無いかチェックし、確認した上で立ち上げ完了とするのが良い
  • 測定を行わないで立ち上げを行う場合は1ヶ月以上待つ
  • 特にサンゴはデリケートなので溶け始めてやばいと思ったら取り除いた方が吉
  • 生体が死んでしまったら死骸を取り除き再度待つ

一番立ち上げのために重要なポイントは「我慢強く余裕を持って待つこと」と 「測定を行うこと」、この2つです。

立ち上げまでの期間を十分待てば失敗することはほとんど無いでしょう。

しかしながら測定を行わければ実際に立ち上がってるかどうかは確認できませんし、また失敗した時に何が原因かを確認するためには測定することも大切な生体のお世話です。

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