ポリプテルス・デルヘジィの特徴・飼育情報

ポリプテルス・デルヘジィ
大きさ目安30cm
飼育難易度かんたん
適応水質◎:弱酸性
◎:中性
◎:弱アルカリ性
性格温和
群れやすさ群れない。
遊泳底を中心に上層~下層まで泳ぐ
値段の目安1,500~10,000円
別名ポリプテルス・デルヘッジ(学名読みの違い)

スポンサー

主な特徴

ポリプテルス・デルヘジィ」はバンド模様が特徴的なポリプテルスという古代魚の一種。

ポリプテルスはアフリカに棲む原始的な形質を持つ魚で、その独特の見た目は魚よりかは恐竜を思わせます。

特徴的なバンド模様はバリエーションがあり、バンドが細い個体や太い個体、バンド自体がかすれているなど個体によって様々。

多くは区別せずに売らていますが、卸の販売名や個体のポテンシャルにより

  • 特にバンドが黒く乱れているものを「サンダー
  • バンド自体がほぼ無いものを「バンドレス
  • 特にバンドが太いものは「ロイヤルバンド

といった冠が付けられる場合もあります。

ポリプテルス・デルヘジィ(乱れ模様)乱れバンド
ポリプテルス・デルヘジィ(バンドレス)バンドレス
ポリプテルス・デルヘジィ(ロイヤルバンド)ロイヤルバンド

表には大きさ目安30cmとしましたが、それは1,200円~2,000円で安価で大量に出回っているブリード個体の場合であり、現地採集されたワイルドの個体であれば30cm超え~40cmを目安にしておくと良いでしょう。

野生では50cmの個体も確認されているとのことですが、一般家庭の水槽ではそこまで大きくするのはほぼ不可能と言っていいくらいです。

デルヘジィは最もよく泳ぐポリプテルスで、環境によっては底でジッとしている方が少ない場合もあるほど。

なおポリプテルスは下顎が突き出ているのを下顎系ポリプ、そうでないのを上顎系ポリプと大きく2グループに分別されますが、本種は下顎が出ない上顎系ポリプテルスにグループされます。

混泳・性格

温和でありどの熱帯魚にもちょっかいを出すことはありません

しかしながら肉食魚ですので丸呑みにできそうな魚は積極的に狙いに行きますので小型魚との混泳は適していません

ただあくまで食べるのは丸呑みにできる魚ですので、丸呑みできないほど大きい魚であれば混泳が可能です。
(カジって食べるという食性ではありませんので)

飼育ポイント・注意点

2匹のポリプテルス・デルヘジィとエンドリケリー

とても丈夫な熱帯魚で、基本的に熱帯魚を飼育できる最低限の環境があれば飼育可能です。

ただポリプテルスは驚いた時に急発進することがあり、それで水槽から飛び出してまうこともあるため水槽フタなどで飛びださないように工夫して下さい
(特にフレーム水槽はフチがないため必須)

またよく食べる肉食魚の性質から「生体の排泄量に対して見合ったフィルターであるか?」は頭の隅に置いておくと良いでしょう。

とてもタフな熱帯魚ではありますが、フィルターの能力が見合ってないと自分の排泄物で自分を弱らせ、抵抗力がなくなり病原菌が体内で増えて死ぬといった事が起こります。

古代魚は一般的な魚の治療薬を使えませんので、病気にかかるとリカバーすることは難しいと認識しておきましょう。

とはいえ余程のことが無い限り、(飛び出しなどを除き)死ぬようなことはない強健な魚です。

水槽サイズの目安

ポリプテルス・デルヘジィの幼魚

幼魚であれば小さな水槽でも飼育が可能です。

最終サイズは迎える個体にもよりますが、一般的に流通している安価な養殖個体であれば60cm水槽でも最終飼育できることが多いです

水槽が狭いと水槽壁によくぶつかり鼻先がスレますので、その徴候が見られたらすぐにサイズアップを。

水槽が小さいと大きくならない傾向があるため、大きくしたい場合は大きめの水槽を用意しましょう。

エサ

冷凍アカムシ・肉食魚用の沈下性人工飼料、メダカなどを食べます。

人工飼料を食べるポリプテルス・アンソルギーポリプテルスは肉食魚の中ではとても人工飼料に餌付きやすく、食べない個体はほとんどいない

特にこだわりがなれば肉食魚用の人工飼料が楽で安価なのでオススメです。

人工飼料を食べない幼魚もいますが、冷凍アカムシで少し育てれば普通に食べるようになります。

エサ
幼魚 冷凍アカムシ◎、人工飼料◯
成魚 人工飼料◎、メダカ◎、冷凍アカムシ△

個人的な所感

泳ぐ2匹のポリプテルス・デルヘジィ

子供の頃にあこがれていた熱帯魚の1つが「ポリプテルス・デルヘジィ」でした。

当時の熱帯魚雑誌には「ポリプテルス・エンドリケリーがアツい!!」と特集がのっていて、それでポリプテルスを知りました。

そのそのフォルムは恐竜のようにカッコよく「飼ってみたいなぁ」と思いました。

2匹のポリプテルス・エンドリケリー当時特集されていたポリプテルス・エンドリケリー

ただ大型の肉食魚というのは当時の私にとって大きな壁。

ポリプテルスは主に最大サイズが大きい下顎系と最大サイズが抑えめな上顎系分けられますが、特集されていたエンドリケリーは下顎系で最低でも90cm水槽が必要。

学生の私は一番大きいのでも60cmレギュラー水槽が1本という状況だったため、エンドリケリーは絶対無理だと理解し、小さい上顎系のどれかなら飼えるのかな?・・・と図鑑を眺めていたのを覚えています。

図鑑に入門種で60cm水槽でも飼えると記載されていたのが「ポリプテルス・セネガルス」だったのですが、悪くはないもののエンドリケリーの衝撃もあってバンドが入らない無色は嫌だなぁ・・・と。

そこで気に入ったのがこの「ポリプテルス・デルヘジィ」です。

ポリプテルス・デルヘジィのアップ

ポリプテルス・デルヘジィはエンドリケリーと同じくバンドを持つポリプテルスで、エンドリケリーと比べると顔つきもシュッと整ってて、そこも気に入りました。

そこでデルヘジィが飼育できるかネットで色々と調べて見たんですが、どうやらセネガルスよりよく泳ぐので最低でも90cm水槽は必要で、60cmレギュラー水槽では無理という意見が多く見られ、子供の私は飼育を断念することになります。

・・・

さて働きだして給料が入るようになって大きな水槽を買って昔飼えなかった熱帯魚を飼ってみようか、と思い用意したのが60x45x45の60ワイド水槽。

そこで飼育し始めたのがポリプテルス・デルヘジィ(とキフォティラピア・フロントーサ)です。

ポリプテルスとフロントーサの水槽

当時の私は初めての古代魚で、これがどういった性格で、どういう振る舞いをするのかというのも経験上全く知らない熱帯魚であったため、自分の水槽に泳ぐポリプテルスを見るのは日々感動でした。

そのデルヘジィは2021年も生きていますし、今では複数の90cm水槽にポリプテルス達が結構いる状況です。

ポリプテルス水槽

・・っとまぁ思い出語りが長くなりましたが、飼育に関してはとても簡単で強健熱帯魚。

個人的にはこいつよりネオンテトラとかの小型魚の方が死なせてるくらいです。

排泄多いんでしっかりしたフィルターとフタさえしてれば死なせることはないかなという認識

ブリードものは元々そんなに大きくならないのですが個体によっては体型が寸詰まり気味のやつもちらほらいて、そのような個体を選ぶと20cmいかなかったりするのが普通にあります

私も最初購入した個体は大きくならなさそうな「ショート気味かな?」と思われる個体をチョイスしたんですが、その後90cmに移そうが最終17cmぐらいで止まっています。

ポリプテルス・デルヘジィとポリプテルス・ラプラディ全然小さい

その他ブリードものは大きいものでも30cmいかないぐらいなので、次はロング気味で大きくなりそうな個体を選ぼうかな?と考えたり。
(長いやつは最初ヒョロ長くてショボく見えますが、ポリプは成長終盤に体高が盛り上がりガッチリしてきます!)

なのでデカさにビビっているなら、普通に安価に売られているブリード個体ならそんなに身構えなくても良いです。大きくできません。

逆に大きいデルヘジィがいいな~と思っている場合は、現地で採集されたワイルドのデルヘジィを入手するのがオススメです。
(そちらは40cm狙えるかと!)

スポンサーリンク

同じカテゴリーの記事

おすすめ広告

コメント

  • 投稿いただいたコメントは本サイト及び関連メディア等で編集されて掲載される場合があります。
  • コメントは承認制です。管理者により不掲載となる場合がございます。以上あらかじめご了承下さい・・・。

コメントが送信されましたら、ページ上部へ移動します。

主な書いてる人

犬水ジュン

犬水ジュン

自然派インドア。

いろんな生き物で培った実経験を元にアレコレ書いてます。

ネット上によくある「飼育素人のプロライターがネット上の情報を集めてそれっぽく書いた記事」ではなく、愛好家が経験を元にした記事がウリです。

ヨロシクネ!!