海水水槽の水流について。ポンプと作り方、考え方

マリンアクアでは淡水のアクアリウムと比べ「水流」という新たな概念があります。

そもそも水流自体必要なのか?などに対する疑問や、使用するポンプや水流を作る上での考え方をお教えします。

目次




サンゴの種類を選べば水流は不必要

マメスナの群生マメスナギンチャク

結論から言いますがサンゴの種類を選べば濾過フィルターによる水流だけでも飼育が可能です。

しかしそのような環境で飼育が可能なサンゴはソフトコーラルの一部でありマメスナやスターポリプ、ウミキノコなど数えられる程度しかありません。

水流がないとハードコーラルは勿論のこと大多数のソフトコーラルも飼育ができないため、水槽内で綺麗なサンゴを維持し育てる楽しみが激減してしまいます。

水流が無いとサンゴはどうなるか

腐り始めたサンゴ水流が無いとサンゴは腐ってしまい崩れてなくなってしまいます

これはサンゴ自身が出す粘液や褐虫藻などの分泌液で窒息してしまうためです。

体の維持のためにサンゴは粘液を出してコケや汚れを剥がしたり、体の中で余分な褐虫藻を吐き出したりしますが、水流がないとずっと体にまとわりつくことになってしまい弱ってしまいます。

またコケも付きやすくなりサンゴにダメージを与えてしまいます。

卵の管理によく似ている

サンゴの取扱いは両生類や淡水魚の卵の孵化環境に似ています。

卵は腐りやすくエアーポンプなどを使用して腐らないように工夫しますが、サンゴも同じでより腐りやすい性質を持っています。

魚にもメリットがある

太ったカクレクマノミ水流による恩恵はサンゴだけではなく魚にもあります。

海水魚は淡水とくらべて現病菌に弱く病気になりやすい性質があります。

水流を作ることにより淀みが無くなり病原菌の温床が減り病気のなりにくい環境にすることが可能です。

風通しの良い新鮮な環境の方が病気になりにくいのは人間と同じとも言えます。

濾過装置や水槽は問題ないはずにも関わらず病気になりがちなのは水流のマネージメントがうまくいっていない可能性が高いです。

水流の作り方

宮古島の砂山ビーチへ向かう道生き物を飼育するということは住んでいた元々の環境を再現することが基本です。

海水魚やサンゴ達が生息している海は海流の混ざり合い等により強い流れが発生しています。
ランダムで多方向から力強い波があり、川のように単一な流れになっていません

陸に近い海水浴場ですら波が来る時と波が引く時で2パターンあり強弱もあります。
また体全体で感じる程のできる広いパワーを持っています。

それら海中の力強い流れを再現することが目標です。

面積が広い流れを作る

シロスジウミアザミのポリプピンポイントで強い流れは好まれません。

例えば海水浴場では体全体で感じられる波を感じることができますが、そのような全体的に当たるような波を作る必要があります。

ピンポイントで強い波はサンゴや魚にとって負荷がかかってしまうため好ましくありません。

ランダムな流れを作る

海中で揺れる海藻海の中は海流により絶え間なく海藻が揺れています

ランダムで全体的に淀みがなくなるような海の水流を再現します。

1箇所から変化もなく続けてあたるとサンゴに対して負荷がかかってしまいますし、当たらない部分からサンゴが腐ってしまいます。多方面から水流をあててサンゴ全体にやさしくあてるようにしましょう。

各種ポンプを組み合わせて強弱のついたランダムな流れを作ることが必要です。

淀みがないように工夫する

透き通る水面淀みがある場所があると病原菌の良い温床になってしまいふとしたことで病原菌が舞ってしまい魚が病気になってしまうリスクがあります

複数のポンプを利用して全体的に行き渡るように水流を考えましょう。

水流ポンプについて

悩んでも解決しない黒子社員ビギナーの頃は淡水用ポンプと何が違うのか?と思っていましたが、淡水用のポンプと海水用のポンプは根底の考え方が異なるため出る水流に違いがあります

淡水用の水中ポンプは単に強い流れを発生させるものでこれは川の強い流れを再現するものです。

対して海水魚用のポンプは海の流れ強い水流を再現しようとしたもので面積が広い流れを発生させるポンプになっています。
ポンプに手のひらをあてると淡水用ポンプは一箇所に対して強い流れを感じますが、海水用のポンプだと手のひら全体を包むような流れになっています。

海水用ポンプのほうが出力も高く淡水用ポンプでは力不足の場合が多いです。

また塩水での使用が考慮されていないこともありますので海水用のものが安心です。

海水水槽用の水流用ポンプは大きく分けて3タイプあります。

ウェーブポンプ(コントローラなし)

ウェーブポンプウェーブポンプは広い流れを作れる基本のポンプになります。

複数設置することにより全体的に行きわたる水流を発生させることができます。

ランダム性は無いので後述するコントローラありのタイプのものやディフレクターと併用します。

ディフレクター

ディフレクターディフテクターはポンプのヘッド自体が回転することにより多方面に水流を発生する水流ポンプになります。

ランダムな流れを作ることができるのが特徴です。

先述したウェーブポンプなどと組み合わせることにより、より複雑でランダムな流れとすることができます。


上記商品は駆動に別途ポンプが必要です。

ウェーブポンプ(コントローラあり)

ウェーブポンプWMP4000のコントローラウェーブポンプに水流を変化させるコントローラがついたものです。

コントローラにより水流の強弱やオンオフを自動的に行います。

作れる水流のパターンはメーカーにもよりますが単にON/OFFするだけでなく、強弱をつけたり、海の流れを再現したものなど様々な水流パターンがあります。

これ1台でもランダムで力強い水流を作ることができます。

安くても1万円程しますが出来ることが多くオススメのポンプです。

水流マネージメント例

立ち上げ中の45cmキューブ水槽実際に水流レイアウトを考えて配置したものがこちらです。

右側背面にコントローラーつきのウェーブポンプを置き、左側にウェーブポンプ(吸盤が見えています)を配置しています。

その他フィルターのポンプを合わせると3台のポンプで水流を作っています。

コントローラつきのウェーブポンプで不規則な流れを

立ち上げ後、2ヵ月後の水槽メインポンプは背面右側にコントローラつきのウェーブポンプを設置し、対角線上に向けて水流が水槽全体に行きわたるようにしています。

水槽全体をカバーできるような強力なポンプでまたコントローラにより強弱のついた水流になっています。
これにより広くランダムな水流をサンゴに供給することが出来ます。

またもうひとつのポイントとして水面に向けてポンプを設置しています。
水面にあてることにより水流がより全体的に行きわたるようになります。これができるのも強力なポンプの強みです。

全体的な水流の流れを作る

ライブロックで組むとどうしてもいくら強力なポンプだとしても1つのポンプだと淀みが発生してしまいがちです。
サブのポンプを設置して淀みを無くすように工夫しましょう。

水槽例では左側奥にウェーブポンプを設置し左から右への流れを作っています。

ライブロックは背面からやや離して設置していますのでライブロックの山を時計回りに流れる水流ができています。

ライブロックの配置とポンプの配置により淀みが出にくい工夫がされています。

まとめ

ポンプは様々あり最初はどれがどれだか迷ってしまうと思います。まず1台をどれにしようかと迷っている場合は多少高くてもコントローラ付きのウェーブポンプがオススメです。

ランダムな流れを作れることは勿論のことコントローラが付いている時点である程度力強いポンプであることと、また必要に応じてコントローラによりパワーを抑えることができ非常に使い勝手が良く小さなポンプを複数買うよりは効果的です。

複数のポンプを使用してみて海の流れを作れるように色々工夫をしてみてください。

サンゴ水槽

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